旅行に行くと、いつもと違う環境により髪はダメージを感じやすいものです。せっかく訪れた旅先で髪がパサパサ、まとまらないと気分が下がりますよね……。
そこで今回は、旅行時でもきれいな髪になれる「正しいドライヤーの使い方」について解説していきます。
旅行に行くと髪が傷む原因は主に5つ
旅行中に髪が傷んでしまう主な原因は5つあります。髪が傷む原因と対処法を見ていきましょう。
紫外線によるダメージ
旅行時に多い髪のダメージ原因の一つは、紫外線の影響です。
旅行時は観光やショッピングなど、1日外に出ていることが多いですよね。頭皮はもちろん、髪も紫外線を浴びてパサパサになりやすいです。
ロングヘアの方は、帽子をかぶっていてもはみ出た髪部分が傷みやすくなるため、日傘を使用するのがおすすめ。
プールの塩素や海水でのダメージ
プールの塩素や海水による塩分が髪に付着すると、傷みの原因につながります。
夏のレジャーや南国では、プールやビーチのマリンスポーツを楽しむ方も多いですよね。
海の塩分は髪のタンパク質にダメージを与え、塩の結晶によりパリパリの状態になります。またプールの塩素は、髪のキューティクルにダメージを与えます。
同時に紫外線の影響も受けるためWのダメージにより、非常に髪が傷みやすいと言えるでしょう。しっかりとシャンプーし、塩分や塩素を洗い流してくださいね。
排気ガスやほこりでのダメージ
排気ガスやほこり、黄砂やPM2.5などが髪に付着すると乾燥しやすくなります。手触りにごわつきを感じたり、毛先がパサついたりします。
ヘアオイルやワックスなどでウエットに仕上げると、より髪に付着しやすくなるため旅行中のヘアセット剤には気を付けましょう。また髪をまとめておくと、排気ガスやほこりが内部に付着しにくくなります。
硬水によるダメージ
日本の水は軟水ですが海外では硬水の地域も多く、海外旅行に行くと髪がごわごわになるという方も少なくありません。
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの含有量が少ないのが軟水、多いのが硬水になります。
いわゆる金属イオンが多いほど、髪にごわつきを感じやすいと言えます。水質に関してはどうにもならないため、トリートメントやヘアオイルの活用をおすすめします。
気温や湿度の変化によるダメージ
訪れた場所が乾燥地帯であれば髪は乾燥し、高温多湿地域であればうねりやべたつきを感じやすくなります。髪も肌と同じく気温や湿度により、状態も変化していきます。
髪も肌と同じで、乾燥したら保湿ケア、べたつきが気になれば落とすケアなど状態に合わせたお手入れをしていきましょう。
旅行先でドライヤーを使わないと髪はどうなる?
旅行先でシャンプー後、ドライヤーを使わず放置すると髪はどのような状態になるのでしょうか。ドライヤーを使わずにいると起こりやすい3つの症状をお伝えします。
濡れた髪を放置すると切れ毛や枝毛になる
髪は濡れ状態だと強度が弱く、さまざまなダメージを受けてしまいます。濡れたままブラッシングすると切れ毛になりやすく、切れ毛から枝毛になりがちです。
濡れた状態のままゴムでまとめると、ゴムで縛られた部分で髪が切れてしまうこともあります。
雑菌が繁殖しやすく頭皮がにおう
髪を乾かさずにいると頭皮周辺がじめじめし、雑菌が繁殖しやすくにおいの原因になります。
洗濯物も生乾きだと、雑菌の繁殖で嫌なにおいがしますよね。それと同じことが髪や頭皮にも起こります。
寝癖がつきやすく翌朝の髪がまとまらない
濡れた状態は髪の強度が低下するため、寝癖がつきやすく翌朝の髪がまとまりにくくなります。また枕や寝具への摩擦の刺激で、くしゃくしゃになったり切れ毛になったりすることも。
旅行時に行いたい正しいドライヤーの乾かし方
旅行時は日常生活とは、環境が大きく変わるため髪への負担が大きいと言えます。旅先で髪をきれいに整えるためには、ドライヤーを必ず使用することが大切。
ここからは「旅行時に行いたい正しいドライヤーの乾かし方」をくわしく解説します。
- ドライヤーの前にタオルドライをしっかりする
- 濡れた状態でアウトバストリートメントを使う
- ドライヤーは根元からあてる
- ショートヘアは手ぐし、セミロングやロングヘアはブラシを使用
- キューティクルに沿って上から下へ風を流す
- 最後は冷風でクールダウン
- 完全に乾かすことが大切
ドライヤーの前にタオルドライをしっかりする
ドライヤーをする前にタオルドライをしっかりすると、ドライヤー時間が短縮できます。
地肌をもむようにタオルで水気を吸い取り、毛先はタオルで包み込みながらタオルドライしましょう。髪同士をこすり合わせたり、、摩擦したりすると非常に傷みやすくなるので注意が必要です。
濡れた状態でアウトバストリートメントを使う
タオルドライが終わったら、アウトバストリートメントを髪になじませましょう。髪の保湿や補修、ドライヤーの熱から髪を保護するなどさまざまな効果が期待できます。
ヘアオイルも濡れた髪になじませてからドライヤーをすると、べたつかずさらっとした仕上がりになりますよ。
ドライヤーは根元からあてる
ドライヤーは、まず髪の根元からあてていきます。重力で上から下へ水分が落ちるため、下から乾かすと非常に効率が悪くなります。
髪の根元をかき分けながら、小刻みにドライヤーを動かすことで頭皮や髪への負担が軽減されます。
ロングヘアの場合は、毛先から水分が流れやすいので途中タオルで水気を抑えておくと時短できますよ。
ショートヘアは手ぐし、セミロングやロングヘアはブラシを使用
ショートヘアなら手ぐしで髪をばらしながら、毛先まで温風をあてていきます。
セミロングやロングヘアの場合は、ブラシを使用し上から下へドライヤーをあてます。
ドライヤーの先にノズルがない場合は、手ぐしで梳かしながら乾かしていくといいでしょう。
この時点であらかじめ、ヘアスタイルを整えておくと寝癖やうねりが出にくく翌日もきれいが持続します。
ドライヤーはかさばるので、旅行先に持って行きづらいですよね。しかしブラシは使いやすいものがあると、セットだけでなくブローにも使えるため携帯をおすすめします。
キューティクルに沿って上から下へ風を流す
あらかじめ乾いたら、髪のキューティクルに沿って上から下へ流します。髪のキューティクルは上から下へうろこのように重なっているため、キューティクルを整えるとツヤ髪に導いてくれます。
ヘアサロンでブローしてもらうと、ツヤツヤになるのはキューティクルに沿って整えているからです。ちょっとした工夫で、旅行時の傷みがちな髪をケアできるため意識してみてくださいね。
最後は冷風でクールダウン
冷風をあてるタイミングは、ほぼ乾いた状態がベストです。7~8割しか乾いていないと冷風では乾かしにくく、水分が残りやすくなります。
冷風は熱くなった髪をクールダウンさせるために行います。冷風もキューティクルに沿って上から下へ流していきましょう。
完全に乾かすことが大切
髪は完全に乾かすことが、美髪ケアの基本です。
ドライヤーの熱が髪に負担だからと、半乾き状態にしてしまうとにおいやダメージの原因につながり、見た目の仕上がりも悪いです。
ロングヘアや髪が多い方は、毛先が乾きにくかったり、内側が濡れていたりする場合があるため再度チェックしてください。
完全に乾かすと、うねりやクセが出にくくきれいに仕上げることができますよ。
ホテルに付いているドライヤー以外に貸し出しありのホテルも
ホテルに付いているドライヤーが、電話線のようなもので洗面所の壁に設置されているタイプはドライヤーの出力が弱いものが多いです。
このタイプのドライヤーは、髪がなかなか乾きません。「ご希望の方にはドライヤーの貸し出しいたします」というホテルもあるので、部屋にあるホテル案内やフロントへ確認してみてください。ホテルによっては、ブラシ付きのドライヤーの貸し出しがあるところもあります。
旅行中のヘアケアはドライヤーの正しい使い方が重要
旅行中は何かと髪が傷む条件が揃うため、ドライヤーの正しい使い方がとても重要です。
髪を乾かすだけのアイテムではなく、髪を美しく整えるアイテムとしてぜひ活用してみてください。
美しいツヤ髪は自分自身の気分を高め、より充実した旅になるでしょう。
旅行にオススメのシャンプーをあわせてチェック。
湯浅 みちこ(執筆、監修)
美容家・美容ライター・コスメコンシェルジュ・薬機法管理者 ・コスメ薬機法管理者
「人生100年時代を美しく生きる」ため、10代の思春期ケアから閉経後の女性の肌悩みまで幅広くアドバイス、執筆を行う