国内でも海外でもお金を支払う時に便利なクレジットカード。
例えばアメリカで利用するなら、ドルで決済する方法と日本円で決済する方法がありますが、ドル決済（現地通貨決済）はお得なことが多いです。
しかしクレジットカードのほかにも、外貨に両替をするという選択肢もあるので、結局どの方法が良いか悩んでしまいますよね。
今回は、メリットが多いクレジットカードのドル決済について紹介します。
ドル決済の仕組みやメリット・デメリット、注意点を知り、海外で利用する際の参考にしてみてください。
クレジットカードのドル決済の仕組み
クレジットカードのドル決済とは、例えば、アメリカでクレジットカードを利用して決済したものを、日本円ではなくドルで支払うことです。
ドルで支払うと言っても、実際にクレジットカード会社から請求される金額は、ドルから日本円に換算され手数料を上乗せされたものを支払うことになります。
- クレジットカードでドル決済する
- 各カードの国際ブランドの基準レートで日本円に換算される
- 各クレジットカード会社規定の海外手数料が上乗せされる
という3段階の仕組みで請求金額が決まります。
それでは、基準レートと海外手数料について詳しくみていきましょう。
各カードの国際ブランドの基準レートで換算
ドルから日本円に換算する際のレートは、各カードの国際ブランド（VISAやMasterCardなど）が、為替レートをもとに1日単位で独自に決定しています。
以下の公式サイトにて、VisaカードとMasterCardの基準レートをもとに換算した金額を調べることができます。
【Visaカード】
Exchange Rate Calculator
【MasterCard】
Mastercard® Currency Converter Calculator
基準レートでドルから日本円に換算されるタイミングがいつかというと、支払いをした日ではなく、利用記録がカード会社で処理された時点になるので注意しましょう。
海外事務手数料が加算される
基準レートで日本円に換算され、そこに海外事務手数料（％）が上乗せされます。
この手数料は、各クレジットカード会社（セゾンカード、楽天カードなど）が定めているので、ここが請求金額に差がつくポイントです。
例えば、セゾンカードでVisaを利用しても楽天カードでVisaを利用しても、日本円に換算される基準レートは同じですが、手数料に差が出ます。
クレジットカードでドル決済をするメリット、デメリット
クレジットカードでドル決済をすることを、日本円決済することや現金で支払うことと比較すると、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
ドル決済のメリット
ドル決済のメリットは次のとおりです。
- クレジットカードで日本円決済するより安くなることが多い
- 現金に両替するより手数料が安い
- 日本円をドルに両替し、余ったドルを日本円に両替する手間が省ける
- 現金を持ち歩き、スリや盗難にあうリスクを避けることができる
- カード会社のポイントが貯まる
クレジットカードのドル決済は、日本円決済や両替より安くなることが多いほかにも、たくさんのメリットがあります。
基本的にクレジットカードのドル決済を利用し、クレジットカードが使えないシーンのために現金もある程度持っておくのが、防犯的にもおすすめです。
ドル決済のデメリット
ドル決済のデメリットは次のとおりです。
- クレジットカードに対応していない店舗では使用できない
- スキミングや盗難のリスクがある
海外では不慣れなことが多く、スキミングが多くなりがちです。暗証番号の入力を盗み見されていないか注意しましょう。
クレジットカードでドル決済をする方法
アメリカでクレジットカードでドル決済する時の流れを解説します。
- クレジットカードで支払いをする時に、ドル決済であることを伝える
- 内容を提示されたら、「金額が正しいこと」と「通貨がドルになっていること」を確認して、サインや暗証番号の入力をする
- 利用明細（レシート）を受け取って保管する
アメリカでは、チップやクレジットカード決済の手数料（サーチャージ）が加算されることがあるので、その内容も含めてチェックしましょう。
また、利用明細（レシート）を受け取って保管をしておきましょう。万が一不正な請求をされた場合に、確認することができます。
クレジットカードでドル決済をする際の注意点
海外でクレジットカードを利用する時、ドル決済だけではなく日本円決済も利用できる場合があるので、お店にドル決済であることをきちんと伝えましょう。
日本円決済の場合、お店が採用する為替レートで換算されるため、割高になることがあります。
それに比べて、ドル決済は基準レートや手数料が明確であり、各カード会社で極端にかけ離れた違いはないので、日本円決済より安心感があるとも言えます。
その他の支払い方法
少しは持っておきたい現金への両替や、クレジットカード以外の決済方法もご紹介します。
空港、両替店、銀行などで両替
現地通貨を手に入れるには、日本国内や海外の空港、両替店、銀行などで両替をする方法があります。
両替をするには手数料がかかり、空港やホテルなど利便性の高い場所で行うと、割高になります。
海外キャッシング
両替の手数料を抑えたいなら、おすすめなのはクレジットカードの海外キャッシングです。
渡航先の銀行ATMで現金を引き出せる便利なサービスで、両替の手数料は不要ですが、キャッシングの利息がかかります。
キャッシングの返済をすみやかに行えば、両替の手数料より利子の方が安くすみ、お得に現金化できるでしょう。
プリペイドカード
あらかじめ預け入れた金額分を利用することができるカードで、クレジットカードと同じようにお店で利用したりキャッシングしたりできます。
一番大きなメリットは、たとえ盗難被害にあっても、不正利用防止のロック機能があるので安心であることです。
お得に利用するには、入金手数料が無料で、海外のATM手数料や事務手数料が少ないカードを選びましょう。
ドル決済の仕組みを知ってお得に利用しよう
以上、クレジットカードのドル決済についてまとめてみました。
海外でのクレジットカード利用は、国内とはまた違うかたちで、トラブルが発生する可能性があります。
注意して利用すれば、クレジットカードのドル決済はメリットが多いので、上手に使って旅を楽しみましょう。
帰国後は持ち帰った利用明細（レシート）とクレジットカードの請求明細を、念のために確認するのがおすすめです。
